旅のブログ|バイシクルトリップ!
2019.06.06
ミステリアスな大根島へ
記念すべき第一投稿は

鳥取県に来て、はや1年が過ぎた今日この頃。
2018年に自転車サークルを立ち上げたところ、有難いことに、自転車好きなステキな大人たちが賛同して参加してくれている。近所の人でワイワイできればと思って作ったが、なんと遠いところでは、由縁があると京都から、また出雲市や岡山県などからも参加してくれている。
さて、初投稿は直近に、お隣の島根県は大根島へサイクリングにいったので興味深い島のことと自転車旅について書きとめる。
島根県の魅力的すぎる火山島、大根島
そもそも島根県って…という人はググッてみて欲しい。魅力的で観るべき場所が実はたくさんある県である(玉木宏や竹内マリアの出身地でも有名)。一番有名な観光地といえば、出雲大社ではないだろうか。全国から観光客が訪れ、最近では海外からのゲストも増えているそうで、たまに訪れると、日本語より外国語がよく聞こえてくる。
出雲大社は島根県の西部だが、島根県の東の端、鳥取県の境目にあるのが、大根島だ。
皆さんご存知だろう、あのベタ踏み坂を眺めるほどに近い島だ。大根島は、約6.78㎢と言われ、とても小さな島であるため、自転車でまわろうものなら、ものの30分ほどで外周できてしまう。日本一低い山「大塚山」なる山があるが、この日、偶然居合わせた山マニアのおじさん曰く、日本で二番目に低くなったよ、とのこと。なにやらよそに、新たにより低い山が観測されたんだとか。
この島での有名処は、由志園だろう、良い季節になると人だかりができ、バスや車は渋滞している。島の農業の、ボタン栽培が日本の8割を越えると言い、この由志園では、美しい日本庭園や花々で我々をもてなしてくれる。
「大根島」の由来は諸説あるが、古いもので、奈良時代の書物『出雲国風土記』で、「杵築の御崎のたこを捕らえた大鷲がこの島に飛来したことにより「たこ島」と名付けられた」との言い伝えが紹介されており、「たこ」から「 たく(太根) 」そして「たいこ ( 大根 ) 」と変化して「だいこんしま」となったと。他に人参農業も盛んであることから、人参を大根と言い換えられて…という説など様々。
大根島
座標:北緯35度29分40秒/東経133度10分30秒座標
面積:6.78 km²
最高標高:42.2 m
最高峰:大塚山
由志園
〒690-1492 島根県松江市八束町波入1260-2
電話番号:0852-76-2255
開園時間:9:00~17:00 (年中無休)最終受付:閉園30分前
※夜間ライトアップ期間(8月、11月、12月、1月)は開園時間を延長
※4月、5月のゴールデンウィーク期間は18:00まで開園時間を延長
大塚山
標高 :42.19 m
所在地:島根県松江市
位置:北緯35度29分45.2秒/東経133度10分16.6秒
要予約の洞窟、竜渓洞へ予約なく
この日は5月の天気の良い陽気な気候で、特にあてもなくサイクリングをしていた。コトリコという新しいゲストハウスをチラリ覗きながら、そういえば洞窟があったよね、という気軽な感じで竜渓洞へ向かう。大根島にはもうひとつ興味深い幽鬼洞という洞窟もあるのだが、今は閉鎖され近づくのも大変だとかで、竜渓洞へ。
とにかく小さい島なので、島の地図をみて確認して行ってみても、ほとんど目と鼻の先である。迷うことはほとんどないだろう。目的の竜渓洞へあっという間に着くと、入り口の門が鍵がかけられ閉まっているではないか。するとちょうど、何やらサンタさんのような一際目立つ出で立ちの翁が軽自動車でやってきた。
なんとこの方、知る日とぞ知る、門脇和也氏という、大根時までは学校教員だが世界的にも有名な先生なんだとか。そして、この洞窟の護り人であり島根県ふるさと案内人である。本来は八束町へ電話し予約が必要だそうだが、ラッキーにもタイミング良く、中を案内してくれると言う。くどいが通常は要予約だ、ご注意されたし。
竜渓洞
電話番号 : 0852-76-2397(自然観察指導員 門脇和也)
所在地:島根県松江市八束町寺津
営業時間 : 9:00~17:00
定休日 : お問合せください
駐車場 : 10台(第2熔岩洞窟入口付近)
アクセス : 松江市より車で約30分
HP : http://furusato.pref.shimane.jp/
料金 : 無料
所要時間 : 1時間程度
最低催行人員 : 1名(30人までなら1回で説明可)
体験年齢 : どなたでも
ココリト
松江市八束町遅江465-1
電話番号:0852-67-1533
竜渓洞の中は年間平均気温15度
この竜渓洞、ひっそり佇んでいるように見えるが実は、国の特別天然記念物に指定されているすごい洞窟である。詳しい洞窟事情は是非足を運んで、門脇氏の面白い案内を聞いてほしい。ここでは著者が感激した概要を紹介しておく。
竜渓洞の成り立ち
大根島はさきほど記載した通り、火山島という位置づけになる。説明によるとその流れたマグマが時を経て、外側が先に固まり、まだ凝固しない内側が流れ出て空洞が生まれたという。なんとも神秘的だ。内部は懐中電灯なしではまったく見えないが、明かりを灯しても先が見えないのは当然で、約80mにも伸びているそうだ。その形状が龍のようにくねくねしていることから、竜渓洞と、昭和8年(1933年)に発見され名づけられたそうだ。
竜渓洞の生き物
この洞窟固有の生物がいるということで、入洞前の説明では遭遇できるかはわからないほどにレアだそうで、期待を胸に洞窟内部で足元の水溜りに目を凝らす。我々探検隊も、発見できたその名を「キョウトメクラヨコエビ」(Pseudocrangonyx kyotonis)。先生曰く、生物の名前は基本的には由来があるので、紐解くとわかるようになっているとのこと。すなわち、この生物は、当時京都で発見され、目が退化し見えず、横に泳ぐので、この名がついたのだと。今では言うのも憚られる名前だが、正式名なので仕方あるまい。
他にも数種存在が確認されているそうだが、他にはこの旅では見ることができなかった。大変面白い探検であり、門脇氏の講義がとても面白いので、また行きたいと思う今日この頃である。
大根島まで来られたら、島根半島まで足を延ばしてみるのもおすすめ。
それではまた◎